ワインを飲みに一人で店に入るなんて、昔は考えたこともなかった。しかし、最近は落ち込んだり、打ちのめされたり、良いことがないと決まってワインを飲みに街へと繰り出す。
フルン、フルン、フルン…。グラスのベースをグニリとつかんだら、注がれた白ワインをスワーリングし、永い眠りから命を呼び覚ます。
スワーリングとは生(き)のままのワインに空気を触れさせ香りを立たせるために行うオペレーションのことで、その瞬間に手元を照らすカクテル光線の模様はまるでプリズムから発せられたもののよう。明るさと暗さのコントラストがクッキリと映しだされる。
この模様をジッと見ていると幻想的な映像に異次元へと迷い込むが、ワインの香りがユラ~リと立ち昇ってきてフッと我に返される。この香りにはアロマテラピーを施されているようで、これはもう一種の医療だ。
ココロが病んだとき、ワインでシットリと独り呑み…これはクセになるのだが、店主の本音はきっと喜びを顔に浮かべて来店する記者を見たいに違いない。次回はきっと。
撮影場所 大分県佐伯市 リストランティーノ・シマ













