2010年3月13日

Archive for 1月, 2008

黒縁の眼

Posted by On 1月 - 6 - 2008

記者の眼は節穴。その上、視力検査では一番上のマクロCがかろうじて見えるくらいの視力しかない。だが、この黒縁の眼を装着することによって節穴から千里眼へ、視力はミクロCが見えるまでにバージョンアップする。

見た目は、骨太フレームがまるでマスクのようにフェイスに貼りつき、素顔を奥へと仕舞い込む。当然、フェイス自体も別人へとチェインジする。そう、私自信が他の客にそれだとバレてしまってはダメなのだ。

さて、今夜もそろそろお務めの時間。黒縁の眼を装着し千里眼を手に入れたら、料理の真髄を見透かしに行かなければ。この黒縁の眼…コードネームを“agnes b.AB-2034 BC”といい、テンプルにはトカゲの紋章が配される。

ある夕方に舞い降りた天使

Posted by On 1月 - 22 - 2008

休日の夕方、トラブル発生、会社からエマジェンシー・コール。キツイなー…っと思いながら渋々会社に向かった。結構複雑なオペレーションにイライラしていた17:30。あと5分で終了だ、あと5分で……5分が、長い…。
だが、トラブルの対処を終えるころには妙に清々しい気分になっていた。やはり人のために流す汗は気持ちがいい。どうせ外に出たのだからと、ついでにスーパーへ買い物に行った。
入店するや否や、自分の目を疑う。こんなところに置いておくには勿体ないほどの見事なタネをまとった鮨が、記者を待っていたかのように鎮座していた。

マダイ、イカ、ホタテ、エビの踊り、カンパチ、穴子、サーモン、ウニ、イクラ、中トロ(残された鮨パックは4つ、その内2つはワサビ抜き、残りの1つのマグロは赤身)。おそらく、どこやらの鮨屋で握られたものなのだろうが、鮨ダネがよく、家でとる夕食にしては贅沢な1,200円。悩んでいる間も鮨達は“安いよ安いよ”と記者を呼び続ける。
悩んだ、迷った、悩んで迷ったが誘惑に負けて、そっと手に取り買い物カゴの中へ。するとどうだろう、次の瞬間、男性店員が他の鮨パック達に売りつくしのための半額シールを貼っていくではないか。記者は即座に自分の鮨パックに目をやり、半額シールが貼られていないことを確認した。
“これはいかん、これはいかんよワトソン君・・・”と訳の解らないことをつぶやきながら、おもむろに買い物カゴから寿司パックを取り出し、男性店員に向けアピールした。
記者 「すみません、これも半額にして下さい…」
恥ずかしい…恥ずかしいぞ、それでも料理記者か!やめておこう、やっぱりもういいですと言うんだ!いや待てよ、半額だ、1200割ることの2…600!この鮨が600円で喰えるのだぞ!心の中で自問自答を繰り返す。
そんな放心状態の記者を見て、男性店員がニコリと微笑みながら静かに答えた。
店員 「いいですよ!」
温かかった、有難かった、嬉しかった。その店員の天使のような声に記者は…
「助かります…」
そう一言だけ感謝の気持ちを述べると、跳び上がって喜びたい気持ちを抑え、イソイソと足早に店を後にした。
こういうことだ…こういうことなのだ、これが世にいう“情けは人のためならず”というやつなのだ。もし、トラブルが発生していなければ、もし5分早く店に行っていれば、このような恩恵は受けられなかった。
男性店員さんありがとう…あの時、あの瞬間に半額シールを貼りに来てくれてありがとう。神様ありがとう…あの時、あの瞬間にトラブルを起こしてくれてありがとう…。
この話を信じられる方は、試しに人のために何かやってみると良い。気持ちがとても清々しく良い感じになる。もちろん、そのあとスーパーに行き、鮨コーナーへと直行しなければならないことは言うまでもない。
※男性店員さんに良いことがありますように(合掌)

※おことわり
今回の記事には画像はございません。動画を観て頂ければすべてがお分かりになると思いますが、“自分”というものを持ち続けるだけで精一杯。そう、とても写真撮影などする余裕はなかった、あの生死をさまよう様な状況の中では…。では、簡単な記事を読まれたあとは、地獄のような惨状をご覧下さい。

タラバガニはカニじゃない。動物界、節足動物門、甲殻亜門、エビ綱(軟甲綱)、エビ目(十脚目)、エビ亜目(抱卵亜目)、ヤドカリ下目(異尾下目)、ヤドカリ上科、タラバガニ科、タラバガニ属、タラバガニ種…つまりヤドカリに近い甲殻類。タラの漁場で多く水揚されるためこの名が付いた。
甘い味わいにプル・モッチリとした食感も良いのだが、とにかく喰いでがある。それぞれのパーツも大きく、ズワイや毛ガニより比較的容易に身を取り出せるため、シガんだりセセったりする必要もない。ハサミでベキュベキュとやるだけでプロ・アマ関係なく身肉がドッサリだ。
ただね、記者は酔っ払ったバカ殿様…そんなときでも騒いで食べるだけ。リポボーイ&リポガール達よ、本当にいつもアリガトウ。